「障害」が残った場合の解雇制限について

2020.12.07

Q:業務上災害で休んでいる間は、解雇できないといいます。
傷病補償年金の受給中は、制限が解除されたはずです。
傷害補償年金等であればどうなるでしょうか。

A:治癒後になりますので、通常の解雇制限になります

労基法では、業務上災害による休業中およびその後30日間の解雇が禁じられています(19条)。
ただし、療養開始後3年を経過した際に傷病補償年金が時支給されている場合、または同日後に支給されることになった場合には、解雇制限が解除されます(労災法19条)。

傷病補償年金は、療養の開始後、1年6カ月を経過した時点で、傷病が治っておらず、一定の等級に該当することが支給条件です。
等級に該当せず、休業補償給付が支給されるときは、解雇制限は解除されません。
逆に、重い傷病で障害等級に該当したとします。
傷病が治癒した後、身体に障害が残った、ということになり、傷害補償支給事由確定の日から30日後は解雇制限の問題は生じません。

注意が必要なのは、解雇の効力は別問題ということです。
会社が職場復帰のための支援態勢をとったことを評価して、解雇を有効としたものがあります。

参考:労働実務事例研究(2020年版)